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過去と現在が交差切なく純粋な物語　　　　　重なる偶然が出会いや恋を必然にしていく

涙を流す恋の物語であり、人生で巡り合った、たった一人の運命の人や二度と戻らない懐かしい日々を描いている。35年の時を超え、母の恋が娘にもたらす愛の奇跡をテーマにしており、映像は絵はがきのようにとても美しく、またストーリーは切なく純粋な恋物語で、心に余韻が残る映画である。

ジヘは友達スギョンの代わりに、彼女の片思いしている先輩サンミンにメールを送る。ジヘもサンミンに好感を持っているが、スギョンがあまりにも積極的に求愛をするので、彼とは距離を置こうとする。一方、ジヘは海外旅行中の母ジュヒの秘密の箱に入れてある手紙を発見。その手紙を読むジヘは初めて、母の初恋の物語に触れる。

時は1968年。夏休みを利用し、叔父さんのところを訪れたジュンハは療養のため、田舎に来たジュヒに一目ぼれ。二人っきりでお化け屋敷に行って、一生忘れられない一日を送ったジュヒとジュンハ。学校に戻り、ジュンハは友達のテハの代わりに、彼の政略結婚の相手にラブレタを送り始めることに。しかし、その相手は夏休みに出会ったジュヒだった。そして、二人のラブストーリーが始まる。

文通を通してのロマンスが、母の初恋と似すぎだと思うジヘは、先輩のサンミンへの気持ちに藤を感じる。「ラブストーリー」は、過去と現在が交差しながら、ジュヒとジュンハ、ジヘとサンミンの恋の行方を描いていく。その恋の行方に、胸が締め付けられるほど切なく、純粋な気持ちになるのだ。そして、映画はだれでも予想できなかった結末を見せる。（ソン・イェジン、チョ・インソン主演）


「2004年3月5日　沖縄タイムス夕刊にて掲載」（一部を編集しました）