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鳴かぬホトトギスどうする?

私は今年2月、10年付き合った沖縄男性と結婚した韓国人である。琉球大学での留学や県庁勤務など沖縄でしか暮らしたことのない私は、真の日本に触れたい願望を持ち続け、日本文化発祥の地の京都に就職し、3月から暮らしている。本土の人はきっちりしていると何度も耳にしていたが、ほんまにその通り。約束時間はきちんと守るし、マナーやしぐさも上品な感じ。

沖縄育ち(?)私は、うまくなじめるか不安な毎日。きちきちしている京都で友達作れるかな。リラックスできる沖縄の友人たちが恋しい~。

うちなーんちゅかと思われる人を見つけた。職場の同僚、三つ下の和田さん。沖縄の人のようにおおらかでのんきな人。

ある日、「鳴かぬなら…ホトトギス」の有名な3句の話を彼女に持ちかけた。この3句ほど、性格や生き方をうまく表現するのを耳にしたことのない私は、人によく聞くのだ。

織田信長「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」、豊臣秀吉「…鳴かせてみようホトトギス」、徳川家康「…鳴くまで待とうホトトギス」。

「和田さんなら、どう?」南国の人っぽい、この関西人からどんな返事が?一体どんな生き方をと、唾をのんで返事を待った。ところが彼女の返事は、私の想像を超えた。和田さんトーンを高くして、「ほっときます!」

その夜、主人に聞いた。鳴かぬホトトギスをどうするか。主人いわく、「エサをやるんじゃない?」さすが、心温かいうちなーんちゅやんか。ますます、沖縄のことが恋しくなる一日だった。

「琉球新報ティータイム2007年7月22日掲載」



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この記事へのコメント
やっぱり、やさしいウチナンチュー
そんな沖縄の暖かさが私も好きです!
Posted by 苑圭 at 2010年08月19日 19:12
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